歯根嚢胞とは歯の根の先に溜まる膿の袋のことです。膿の袋が大きくなったり、急性化すると歯茎が腫れたり、歯に強い痛みが出ます。下顎の歯根嚢胞は通常のレントゲンでも診断しやすいのですが、上顎の歯根嚢胞は多くの骨に囲まれているため分かりにくくなります。そのため歯科用CTで確認する必要があります。
歯根破折とは歯に亀裂が入り、ヒビや完全に割れてしまうことです。歯根破折が起こると冷たいものがしみたり、噛んで痛みが出たり、激痛になることもあります。歯が横に割れる歯根破折は通常のレントゲンでも確認できますが、縦に割れている歯根破折は歯科用CTでないと確認することができないのです。
親知らずの抜歯の際、最も注意しなくてはいけないのが、下の親知らずの近くにある下顎菅(かがくかん)という大きな神経や血管が入っている空洞です。下顎菅を抜歯の際、大きく傷ついてしまうと、唇の痺れが残ったり、出血が止まり難かったりします。そのため、通常の歯科用レントゲンで確認後、親知らずの根が下顎菅に近いようであれば、歯科用CTで確認し、抜歯が可能かどうか判断します。
根管治療は歯の神経が入っていた空洞をきれいにして薬を詰め、感染しないようにする治療です。歯の根の数は1本~4本程度、形も丸いものから半円形に大きく広がっているものもあります。この根の中を全てきれいにして、薬を詰めるには経験や感覚だけでは見落としが出てしまいます。歯科用CTレントゲンで根の形を確認しながら、根管治療を行うことによって成功率の高い根管治療が行うことができます。
過剰歯は余分に歯があることです。多くの場合抜歯処置が必要になります。歯茎の中にある過剰歯を抜歯する場合は歯科用CTレントゲンで正確な位置を確認し、できるだけ切開する範囲を小さくして抜歯を行います。
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副鼻腔に膿が溜まる上顎洞炎(じょうがくどうえん)
上顎洞炎(副鼻腔炎)とは副鼻腔に膿が溜まり、頭痛や歯痛などが引き起こされることです。副鼻腔は上顎の歯の根の近くにあり、上顎洞炎を起こすと、上顎の歯に痛みが出ます。通常の歯科用レントゲンでははっきりと確認することが難しく、歯科用CTを撮影すれば確実に診断することができます。